3/2開催レポート|オンラインセミナー当日のQA全回答と次回開催のお知らせ

2025年3月2日(月)にオンラインセミナー「労働現場における転倒予防の活動 ― StA²BLEの活用を中心に」を開催しました。事前登録118名、当日参加95名、多くの皆さまにご参加いただき、誠にありがとうございました。Q&Aセッションでも現場の切実なお悩みや具体的な運用について、非常に多くのご質問をお寄せいただきました。皆様の「転倒予防」に対する熱意に、スタッフ一同心より感謝申し上げます。

次回セミナーのご案内(近日詳細公開)

今回のQAセッションでも関心の高かった、働く現場での安全管理に焦点を当てた第3弾セミナーを準備中です。 7月の「全国安全週間」に向けた社内啓発や安全対策の具体策として、ぜひご活用ください。

  • 開催予定: 2026年5月〜6月
  • 予定テーマ: 全国安全週間に向けた「StA²BLE」による転倒災害の可視化と対策
  • 主な内容:
    • 実践的な計測フロー 現場の限られた時間・スペースで、誰でも計測できる具体的な手順。
    • レポートの読み解き方 数値をどう解釈し、転倒リスクを「見える化」して共有するか。
    • 最新の導入事例 実際の労働現場で、StA²BLEがどのように転倒予防の安全教育や環境改善に活かされているか。

詳細およびお申し込み受付については、決定次第、本サイトおよびメールマガジンにて最優先でご案内いたします。

Q&A

当日、皆様からいただいたたくさんのご質問に対し、時間の都合上すべてにお答えすることができませんでしたが、この度、講師の回答をまとめたQAページを公開いたしました。一部、弊社CSO理学療法士の島谷先生にもご回答いただきました。

StA²BLE計測で手を振るのはライトタッチ現象の再現のためだと思うのですが、測定していると色々な手の振り方をする人がいます。手の振り方の大小などで結果は違ってきますか?

【島先生】

振り方によって結果が変わる可能性があります。大きく振りすぎると揺れが大きくなり悪い結果に、小さすぎる場合でもライトタッチ効果を感じることができず、結果に影響が出る可能性があります。計測時の手の振り方については動画などご覧いただいて統一していただくようにお願いしております。

年齢と立位機能の関係は、測定環境(条件)の違い(坂、暗い場所、寒い、暑い)で傾向は異なってきますか?同じ傾向でしょうか?

【島先生】

StA²BLE計測では、身体の重心動揺と周波数を解析しております。そのため環境によって結果が変わる可能性があります。具体的には、大きな音がする場所や、著しく気温が高い低い場合などがあげられます。眼を閉じているので明暗はあまり関係ありません。坂のうえでは計測不可です。

転倒リスク診断で偏平足、ハイアーチの影響はあるのか?

【島先生】

扁平測、ハイアーチ、外反母趾などの足になんらかのトラブルがある方はふらつきやすく転倒リスクが高くなる傾向があります。

【島谷先生】

偏平足など足そのもののトラブルでふらつきやすくなりますが、足の影響で股関節などに関節的に影響生じて転倒リスクが高くなる場合もあります。

StA²BLEを用いた評価は、装置装着から測定、評価用紙の印刷まで一人当たりどれくらいの時間で評価できますでしょうか?

【島先生】

StA²BLEによる計測、評価用紙の印刷まで一人当たり2~3分で行うことができます。

朝よりも夕方の方が疲れがたまってリスクが高くなる、ということはあるのでしょうか

【島先生】

転倒リスクにおいて、おっしゃるように日内変動が確認されています。ずっと座った姿勢でいたあとの計測の場合も結果に影響がでることがあります

【島谷先生】

転倒評価は、身体的・精神的な疲労の影響を鑑みて評価をするということが重要です。

StA²BLEの計測において、足の向きで注意するポイントは、何かありますか?

【島先生】

足の向きで注意するポイントは、足をぴったりそろえてまっすぐ立つことです(閉脚立位)

立位年齢、5段階判定について、年代別に平均値など算出・掲載されておりますでしょうか?

【島先生】

StA²BLE計測での5段階評価では年代別の評価による、総合判定と、同年代での偏差値がレポートに掲載されています。

身長 体重は転倒しやすさにつながるのでしょうか?

【島先生】

高身長で体重が重い方などは転倒リスクが高いとされています。

運動・体操で感覚、知覚が強化されるのでしょうか?

【島先生】

感覚機能を向上させることを目的とした体操をご用意しています。StA²BLE計測にて感覚機能が低い方には感覚機能を高める体操が推奨されるようになっています。

一部紹介はありましたが、StA²BLEに効果的な体操の例を教えていただきたいです。HPなど、掲載されていますでしょうか?

【島先生】

効果的な体操はStA²BLE計測を行うことで提案されます。大変恐縮ですが、一般公開はしておりません。皆様のアンケートで、体操へのご関心が高かったため、次回以降のセミナーで、体操にフォーカスした内容を検討しております。

股関節の柔軟さが躓きなどに大きく関係していると分かり、単純なラジオ体操では難しいのかもしれないと感じたました。

【島先生】

ラジオ体操は主に身体機能を高める効果的な体操です。一方で、加齢とともに衰える感覚機能を高める取り組みをすることで真の転倒予防につながると考えています。

【泉先生】

転倒予防を意識した体操を提案して企業の安全衛生活動で実践している事例があります(JFE)

【島谷先生】

股関節の柔軟性は重要です。股関節の柔軟性の向上に合わせて感覚機能も向上させる必要があります。

StA²BLE後の対策方法(具体的な運動指導など)を知りたい

【島先生】

StA²BLE計測後にはレポートにそれぞれの弱点に対応する体操の提案が出力されます。もっと本格的な対策としては、個人に応じた動画の提供や企業ごとの動画作成など柔軟に対応しております。

転倒リスクを評価、個別の体操を案内し、再評価する場合、何か月後に行うことを推奨としていますか?

【島先生】

3か月程度で体操の効果が出てくると言われているので、再評価は3か月程度を推奨しております。

【島谷先生】

即時効果もありますが、その効果は定着しないようです。

その人に合った運動を提案してもしない人に、意識改革をどのように進めていったらいいのか事例を踏まえて知りたい。

【島先生】
StA²BLEによる立位機能計測で、自身の状態を数値化して、モチベーションを向上して継続している企業があります。(活用事例集を参照)会社としてなんらかのインセンティブを与える。ランキング付けなどのアイデアもあります。

【泉先生】

普段の生活で不便を感じていない(動機が無い)人に健康のためだからと運動を勧めても実施してもらうのは難しいです。そのためある企業(JFE)では「安全に働ける体力(機能)」を定義してその体力維持のための活動として行っている事例があります。

【島谷先生】

私たちも非常にもどかしい課題です。自覚をしてもらうための定期的な評価を続けること、教育(講演、大切なことだと言い続ける、会社内で当たり前になる)ことでしょうか。

健康経営での視点、介護現場での視点での事例がありましたら、ご教授いただければと思います。

【島先生】

中小企業へのエイジフレンドリー補助金を活用した取り組みや、介護施設でのイベントでの活用などがあります。

【島谷先生】

介護予防や介護保険下で、StA²BLEを1つの指標として利用されています。例として、通所サービスなどでアセスメントシートの1項目として利用され、通所時の朝と夕でStA2BLE計測している施設もあります。

「安全DX活動」、「エイジフレンドリー活動」、その逆で「若手社員の安全意識を高める活動」に興味あり。

【島先生】

従来の転倒リスク計測については、計測者が複数の身体機能検査をする必要がありました。計測が煩雑で時間もかかっておりましたが、StA²BLEは1分の計測で、だれが計測しても安定した結果をえることができるので、安全DX活動としてご活用いただいております。

老人施設での応用例など看護現場での使用例をお願いします。

【島先生】

高齢者の施設では、地域に向けた健康イベントなどで活用されることが多いです。高齢者の意識づけ、コミュニケーションの一貫になります。

【島谷先生】

通所施設(デイケア、デイサービス)での継続的な利用があります。

3月28~29日に難波(大阪)でイベントをされるようですが、これは一般の方を対象に無料計測会を実施するのでしょうか?

一般の方にも無料で計測いただけます。ぜひお越しください。

高齢者との認識と世代での感覚に乖離があり、かつ現在ではまだまだ戦力となる世代かも知れませんので、こころとからだの課題感を共有するために本日の講義は非常に有効でした。ありがとうございました。

【泉先生】

高齢者には普段の生活(負荷が高くない)の中では自覚できない必要能力の低下を納得できる形で自覚していただく事が重要です。特に転倒予防においては、正常な歩行中には体験できない外乱を安全に与えて自身の対処能力を客観的に計測すして示すことは有効です。そして継続的な活動によってこれまでの自分と今の自分との変化(低下)を比較して示すと納得していただけます。我々は「昨日の自分と競争する」と表現しています(他人と比べても納得いかない人は多いですので)。

転倒リスクに影響するパラメーター(運動歴、趣味、電車通勤などいろいろありそう)転倒の学術的な視点と実態の情報が分かりやすくて勉強になりました。

【泉先生】

運動歴などは大きく影響を与えます。転倒とは直接関連しませんが、職務適応能力(ワークアビリティ)の研究をしていた時にある企業での調査で通勤手段が大きく影響していることが示された経験があります。

高年齢者とは何歳以上の方になりますでしょうか。

【泉先生】

WHOの定義では65歳以上を高年齢者、高年齢者雇用安定法では55歳上の労働者を高年齢労働者、労働安全衛生法(2026年4月改正)では概ね60才以上を高年齢労働者と示すようです。

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